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県内すべて天然ガスに
日本海ガス富山、射水、高岡で転換完了
　日本海ガス（富山市）は今月、富山、射水、高岡の３市の供給エリアで進めてきた天然ガスへの転換作業を完了した。これで県内の都市ガスはすべて天然ガスに切り替わった。同社では、転換作業に携わった人員を営業に回し、「オール電化住宅」で攻勢をかけている電力会社への対抗策とする考えだ。

営業増員「電化」に対抗
　日本海ガスは、石油系ガスより安定的な供給を確保できる天然ガスへの転換を２００４年３月から進めてきた。社員の約２８％に当たる約１００人を専任の要員としてきたため、「営業が手薄だったことは否めない」（同社総務部）という。

　一方で、ライバル関係にある北陸電力（富山市）は、電気給湯器やクッキングヒーターなどを備えたオール電化住宅の普及を促進。

　同社によると、北陸３県を中心とした同社管内のオール電化住宅は、０４年３月には約５万３０００戸だったが、昨年末には１０万戸を突破。各世帯への普及率も今年３月末に１０％を超えた。

　これに対し、日本海ガスは、昨年末時点で都市ガス利用者が前年同期比７２６戸減の７万２３１１戸と苦戦している。同社は、電力との競合や郊外への人口流出が主な要因とみている。

　同社は７月から天然ガス転換に携わっていた人員を元の部署に復帰させ、体制の立て直しを図る。個人や住宅メーカー、マンション業者といった顧客層別に専任の営業担当者を配置。石油などと比べ二酸化炭素排出量が少ないなどの特長を訴え、“ガス離れ”に歯止めをかけたい考えだ。

　県内の都市ガス２社のうち、高岡ガス（高岡市）は０４年１０月に転換を完了している。

　日本ガス協会（東京都）によると、全国の天然ガス転換率は今年３月現在、利用者数ベースで９７％。

（2007年6月22日 読売新聞）